頭痛薬を飲めば一時的には楽になる。
でもまた繰り返す。そんな経験はありませんか?
厚生労働省の調査では、日本人の約4人に1人が頭痛に悩んでいると言われています。
特に30〜40代は、仕事・家事・育児・人間関係が重なりやすく、「頭痛が当たり前」になってしまっている人も少なくありません。
でも、少し想像してみてください。
朝から頭がズーンと重く、集中できない。
仕事のパフォーマンスも落ちる。
家族にも優しくできない。
本当はもっと余裕のある自分でいたいのに、頭がついてこない。
――もし、頭痛がない毎日になったら?
頭痛は、頭だけの問題ではありません。
実は「体の内側のコントロールがうまく働かないサイン」なのです。
頭痛薬は、あふれたコップの水をサッと拭き取るティッシュのようなもの。
つらい時には必要ですが、本当に大切なのは、
・水を注ぎすぎない(=体への負担・ストレスを減らす)
・コップを大きくして容量を増やす(=体の土台を整え、回復力を育てる)
ことなんです。

この記事では、「なぜ頭痛が繰り返されるのか?」
そして「その背景で起きている“血管のゆるみ”とは何か?」を解説します。
1.頭痛には大きく2種類ある(そして、実は“両方持ち”が多い)
頭痛には、代表的な2つのタイプがあります。
● ズキズキ系(拍動性)=いわゆる「片頭痛」
脈に合わせてズキズキ痛むタイプ。光・音・ニオイに敏感になり、吐き気を伴うこともあります。
→ 正体:血管が必要以上に広がり、神経を刺激している「血管の過拡張」
● 重だる系(緊張性頭痛)
頭全体が締めつけられるように重いタイプ。
首や肩のこり、眼精疲労、呼吸の浅さ、長時間のスマホ・PC姿勢で起こりやすい。
→ 正体:筋肉の過緊張と、頭部の血流不足
そして実は、この2つを「セットで持っている人」がとても多いんです。
なぜなら、日常的には“重だるい緊張型”がベースにあり、そこに気圧の変化・疲労・ストレス・ホルモン変動などが重なると、体が耐えきれず一気に血管が過拡張(ゆるむ)→ズキズキ頭痛へと切り替わるからです。
つまり、
普段は「重だるい」
↓
外の刺激が加わる
↓
一気に「ズキズキにスイッチ」
という流れ。
ここで重要なのは、
「外部環境の変化そのものが悪いのではなく、それに適応できない体の状態」が問題だということです。
この“適応力の低下”の裏側で起きているのが、血管のゆるみ=血管のコントロール不全。
そしてそれを引き起こしているのが、体の内側にある5つの問題です。
2.なぜ血管のコントロールが乱れるのか?内側にある5つの原因
血管は自律神経やホルモン、代謝などの微妙なバランスによって「拡がる・縮む」を自動でコントロールしています。
しかし、その仕組みを支える“内側の調整機能”が崩れると、体は必要のないタイミングでも血管を拡張させてしまいます。
それが、ズキズキ系頭痛の正体——
つまり「血管のゆるみ」です。
そのゆるみを引き起こす主な要因が、次の5つです。
① 自律神経の乱れ
交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかないと、血管の収縮・拡張のリズムも狂います。
とくに緊張やストレス状態が続くと交感神経が優位になり、その後に一気に副交感神経へ切り替わるタイミングで過剰に血管が拡張しやすくなります。
つまり「緊張→ゆるみすぎ」の反動パターン。
これがズキズキ系頭痛の発作を引き起こすことがあります。
② 血糖値の不安定性
朝食を抜いたり、甘いものやカフェインで済ませる食生活を続けると、血糖値がジェットコースターのように上下します。(※血糖値スパイク)
血糖が急降下したとき、体は「危険」と判断してアドレナリンを分泌。
血管を無理に収縮→その後反動で拡張という流れが起こり、結果的に血管のゆるみを引き起こすサイクルになります。
③ 鉄欠乏
鉄は、血液中で酸素を運ぶだけでなく、自律神経の安定や神経伝達物質の生成にも関わっています。
鉄が不足すると、酸素が全身に行き渡らず、
血管は「もっと酸素を運ばなきゃ」と判断し、必要以上に拡がってしまう。
さらに、脳が軽い酸欠状態になることで、痛みを感じる神経が過敏になり、ズキズキとした頭痛を感じやすくなります。
④ ATP(エネルギー)不足
ATPとは、体のエネルギー通貨。
食事から摂った栄養を代謝してATPをつくることで、血管の収縮・拡張、神経伝達、回復などがスムーズに行われます。
ところが、過度な食事制限や偏った食生活でATPが不足すると、血管のトーン(張り)が維持できなくなり、
“ゆるみっぱなし”の血管になってしまうのです。
⑤ 副腎疲労
ストレスに反応してコルチゾールというホルモンを出す「副腎」。
これが疲弊すると、体がストレスに対応できず、血圧・血糖・自律神経などの調整機能がガタガタになります。
その結果、血管の収縮がうまくいかず、恒常性を保つために“拡張でバランスを取ろうとする”状態が続きます。
つまり、エネルギーが足りずブレーキも効かないまま、血管がゆるんでしまうのです。
3.5つの原因は、すべて“血管をゆるませる方向”に働いている
ここまで挙げた5つは、切り口こそ違えど、
共通して「血管のコントロールを失う」要因です。
✔️自律神経のスイッチが効かない。
✔️血糖が乱れてアドレナリンが暴走。
✔️鉄が足りず酸素が運べない。
✔️ATPが作れずエネルギー不足。
✔️副腎が疲れてホルモンも出ない。
どれも、体が「もう限界」と判断したときに、
血管を“ゆるませる”ことでなんとかバランスを取ろうとしている姿です。
つまり、頭痛は“体ががんばりすぎているサイン”。
痛みを消すことよりも、血管をコントロールできる体を育てることが、本当の意味での「治す」ことにつながります。
4.次回:「血管をコントロールできる体」をつくる改善法へ
次回の記事では、今回の5つの原因に対応する改善法を、「すぐできる行動」から「根本を整えるステップ」までお伝えします。
→【頭痛改善の決定版】 血管をコントロールできる体をつくる5つの整え方
頭痛は、正しい順番で整えれば、必ず変わります。
自分の体のサインを読み取り、“コップを大きくする”第一歩を踏み出しましょう。
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博多からだ想い整体院めぐり
〒812-0011
福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目12-3
玉井親和ビル 3-B
執筆者:鈴木 貴英(柔道整復師・トレーナー)
呼吸と動作の再教育を専門とし、慢性痛・自律神経・姿勢改善にアプローチ。
「体の感覚を取り戻す」ことをテーマに、心身の調和をサポートしています。
