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【天気で不調になるのはなぜ?】 気象病と“耳のセンサー”の関係

博多駅から徒歩8分
からだ想い整体院めぐりの鈴木です。

「雨の日になると頭が重い…」
「気圧が下がるとめまいやだるさが出る」

そんな天気による不調、ありませんか?

実はそれ、気象病と呼ばれる状態で、耳の奥にある“気圧センサー”と自律神経のバランスが関係しています。


■ 気圧の変化を感じ取る「耳のセンサー」

人の体には、気圧や揺れを感知するセンサーが存在します。それが「内耳(ないじ)」です。

内耳は三半規管前庭と呼ばれる器官で、私たちの体のバランスや傾きを常にモニタリングしています。

つまり、内耳は“気圧センサー”であり“バランスの司令塔”。

この内耳が気圧の変化を感じて脳に信号を送るのですが、センサーの働きが過敏になっていると、少しの気圧の変化でも脳がストレス反応を起こしてしまいます。

結果として、

・頭痛
・めまい
・耳のつまり
・倦怠感
・気分の落ち込み

といった症状が出るのです。


■ 「耳の働き」が乱れる理由

内耳のセンサーが過敏になる背景には、生活の中で積み重なる“体のストレス”があります。

主な原因を挙げると——

首・肩のこりによる血流の悪化

長時間のスマホ姿勢や浅い呼吸が続くと、首の筋肉が硬くなり、耳への血流が低下します。

自律神経のアンバランス

交感神経(オン)が強すぎると、耳の毛細血管が収縮し、酸素不足に。
副交感神経(オフ)に急に傾くと今度は血管が拡張してむくみやすくなる。

呼吸の浅さによる二酸化炭素不足

浅い呼吸が続くと血中のCO₂が減り、末梢の血管が収縮。
内耳の血流が安定しなくなります。

内耳リンパの循環不良

睡眠不足やストレスで自律神経が乱れると、リンパ液の流れが滞り、“耳の中の圧”が上がります。

栄養・エネルギー不足

耳の細胞はエネルギーを多く使うため、鉄・ビタミンB群・マグネシウムなどが不足すると働きが鈍くなります。

こうして内耳の“感度”が上がりすぎた状態で気圧が変わると、本来なら軽微な刺激でも、脳が「異常」と判断してしまう。

これが「気象病」の正体のひとつです。


■ 気象病は「気圧」が悪いのではなく、「反応しやすい体」が問題

気象病の症状は、天気そのものが原因ではありません。

本当の問題は、外部環境の変化(=気圧)に適応できない体の状態にあります。

たとえば、

・呼吸が浅い
・姿勢が崩れて首が前に出ている
・睡眠リズムが乱れている
・ストレス過多で交感神経が優位

こうした状態が重なると、体が“いつも緊張したまま”で、微細な変化にも過敏に反応してしまいます。


■ 整えるカギは「耳と呼吸」

自律神経と耳のセンサーは密接に関係しています。
呼吸のリズムが整うと、神経のリズムも安定し、耳への血流も自然とスムーズになります。

日常でできるケアとしては——

・朝起きたら朝日を浴びて体内時計を整える
・首をゆっくり回す、耳を軽く引っぱる
・3秒吸って7秒かけて吐く「長い呼気の呼吸」
・寝る前のスマホをやめ、深呼吸して眠る

どれもシンプルですが、“体が環境に反応しすぎない”土台を作る第一歩です。


■ 実は「耳と足」もつながっている?

意外に思われるかもしれませんが、耳の不調と足の硬さ・循環の悪さには深い関係があります。

足首やふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」とも呼ばれ、血液やリンパを心臓へ押し戻すポンプの役割をしています。

この流れが滞ると、全身の循環が悪くなり、頭や耳への血流・リンパの戻りも低下してしまいます。

つまり、“下の滞りが上の詰まりを生む”ということです。

さらに、東洋医学では「腎」が“水(=体液)のめぐり”を司るとされ、その経路(腎経)は足の裏から始まり、内くるぶし・ふくらはぎ・太ももを通って体幹へとつながっています。

つまり、耳と腎をつなぐ“ルートの起点”が足にあるのです。

足裏の「湧泉(ゆうせん)」というツボは腎経のスタート地点。

ここを刺激すると体全体の巡りが整いやすく、“下から流す”ことで“上(頭・耳)のつまり”が軽減するケースもあります。

生理学的にも、腎臓は体液・電解質・血圧のバランスを保つ臓器。

つまり、「足の循環」も「耳の圧バランス」も、腎系を介してひとつの循環システムとしてつながっているのです。

足元の硬さや冷え、むくみを放置していると、耳や頭にかかる圧の逃げ場がなくなり、気圧変化の影響を受けやすくなる。

逆に、足から整えることで、“耳が軽くなる”“頭の重さが減る”という人は少なくありません。

この点については、次回のブログで詳しくお話しします。
【足から整える気象病対策】呼吸と足のつながりが「めぐる体」をつくる


■ まとめ

気象病は「天気が悪いから起こる」のではなく、「体のセンサーが疲れている」サイン。

呼吸、姿勢、血流、そして耳。

それぞれのバランスを整えることで、天気に左右されない体を取り戻すことができます。

鈴木貴英

鈴木貴英

【柔道整復師・トレーナー】 呼吸と動作の専門家として、姿勢・呼吸・自律神経・パフォーマンスの関係性をもとに、整体とトレーニングを組み合わせた「呼吸×動作アプローチ」を行っています。 どこに行っても良くならない慢性的な痛みや不調、自律神経の乱れ、姿勢や動作を改善し、人生のパフォーマンスアップを目指します。

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