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からだ想い整体院めぐり鈴木です。
「呼吸なんて、意識しなくてもしてるよ」
そう思ったあなた。
実はそれが落とし穴かもしれません。
1日に私たちは約2万回も呼吸をしています。
でもそのうち、“正しく呼吸できている”回数はどれくらいでしょうか?
呼吸は、生きるための最も基本的な営み。
けれどその「基本」が乱れると、体も心も静かにバランスを崩していきます。
肩こり、頭痛、疲れやすさ、眠りの浅さ、集中力の低下などなど…
「年のせいかな」「ストレスかな」と思っていた不調の中に、実は“呼吸の乱れ”が関わっていることがあります。
なぜ呼吸がそれほど大切なのか?
その答えを知るためには、まず「脳の栄養」の話から始めるのが分かりやすいでしょう。
脳に必要な「2つの栄養」

脳は、体重のわずか2%の重さしかありませんが、
体全体の酸素の20%、エネルギーの25%を消費して働いています。
それほどまでに“燃費の悪い臓器”なのです。
そんな脳が健やかに働くためには、2種類の栄養が必要です。
⒈物質的な栄養
食事から摂るブドウ糖、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル。
これらは神経を動かすエネルギー源であり、脳の構造そのものを支える材料です。
しかし、それを「燃やす」ために欠かせないのが酸素です。
どれだけ栄養を摂っても、酸素がなければエネルギーは生まれません。
つまり、呼吸が浅くなると、脳は常に“酸素不足=エネルギー不足”になります。
脳が酸欠になると、思考のキレが落ち、集中力が続かず、イライラしやすくなります。
これが、呼吸の乱れによる“脳疲労”の正体です。
⒉感覚的な栄養
もうひとつの栄養は、「感覚」から得られる刺激。
脳は五感や体の内部感覚を通して、常に情報を受け取り、整理し、調整しています。
この「感覚的な栄養」には、次のようなものがあります。
・視覚:光・空間・奥行きを捉え、体の位置や方向を調整する
・前庭覚:内耳で感じる重力や加速度。バランスを保ち、姿勢を制御する
・体性感覚:筋肉・関節・皮膚からの“自分の体の状態”を知らせる情報
これらの感覚がうまく統合されることで、
脳は「今、自分の体がどうなっているか」を正確に把握できます。

しかし、呼吸が浅くなり、胸や首が固まると、
胸郭や頸部の動きが制限され、前庭覚や体性感覚の情報が乱れます。
また、頭の位置が前方にズレることで視覚のバランスも崩れ、常に「緊張モード」の信号が脳に送り続けられます。
つまり、呼吸が乱れると、
脳は“感覚の栄養”をうまく受け取れなくなるのです。
その結果、情報の整理が難しくなり、
「なんとなく落ち着かない」「ぼんやりする」「疲れが取れない」という曖昧な不調が現れます。
呼吸とは、酸素だけでなく「感覚の調律」でもあるのです。
呼吸が整うと変わる3つの領域
呼吸を整えることは、体の表面ではなく“システム全体”を整えること。
その変化は、大きく3つの領域に分けられます。
① 体内環境(内側のリズム)
呼吸の目的は、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出すること。
このバランスが保たれていると、血流・pH・ホルモン分泌が安定します。
たくさん吸うより、ゆっくり吐くことが大切。
吐くことで体内の二酸化炭素が適度に保たれ、
酸素が細胞に届きやすくなります(=ボーア効果)。
浅い呼吸を続けていると、
酸素が十分にあっても細胞に“届かない”状態になり、慢性的な疲労感が生まれます。
深く整った呼吸は、内側の循環リズムを調え、
まるで体全体が静かに“再起動”するような変化をもたらします。
② 姿勢・動作(外側のバランス)
呼吸の中心にあるのが、横隔膜という筋肉。
この筋肉が上下に動くことで、胸郭が広がり、腹圧が整います。
しかし、姿勢が崩れたり、ストレスで体が固まったりすると、横隔膜が動かなくなり、代わりに肩や首で呼吸をするようになります。
その結果、肩こり・反り腰・猫背といった姿勢不良が定着し、
さらに呼吸が浅くなる___という悪循環に。
呼吸の再教育は、単に“息のトレーニング”ではなく、
体幹の再構築であり、動きの再デザインでもあります。
③ 心の安定(内面の調和)
呼吸のリズムは、自律神経のリズム。
浅く速い呼吸は「戦う・逃げる」神経(交感神経)を優位にし、
深くゆっくりした呼吸は「休む・回復する」神経(副交感神経)を働かせます。
つまり、呼吸をコントロールすることは、
“自分で自律神経を整える唯一の方法”でもあるのです。
感情を無理に抑えようとするより、
呼吸を整えるほうが心は早く落ち着きます。
焦りや不安の波が立ったら、
まずは「息を吐く」。
それだけで脳に「もう大丈夫」というサインが届きます。
こんなサインがある人は、呼吸が浅いかもしれません
・疲れが取れにくい
・眠りが浅い
・頭が重い
・集中力が続かない
・姿勢が崩れやすい
・ため息が多い
・口呼吸になりやすい
これらはすべて、体が“呼吸の再教育”を求めているサインです。
1分でできる呼吸リセット
① 鼻から3秒吸う
② 口をすぼめて6秒かけて吐く
③ お腹の奥がふわっと動く感覚を意識
1〜2分繰り返すだけで、
横隔膜がゆるみ、脳に酸素が行き渡り、体が自然に軽くなります。
「なんとなく苦しい」「呼吸が浅い」
そのサインに気づけるようになることが、回復の第一歩です。
呼吸は「体の内側」「動き」「心」をつなぐハブ
呼吸を整えることで、
体の内側(血流・酸素・代謝)
体の使い方(姿勢・動作・安定)
心の状態(自律神経・安心感)
この3つが同時に整っていきます。

どれか一つを頑張って整えるよりも、
“呼吸から整える”ことで全体が噛み合い始めます。
まとめ
呼吸が浅い人ほど、頑張り屋で、感覚に鈍くなりがちです。
でも、頑張るよりも、まず“ひと息、ゆるめる”こと。
呼吸が変われば、脳が変わり、
姿勢が変わり、心が変わる。
その変化は、あなたの「感じ方」そのものを変えていきます。
当院でのサポート

からだ想い整体院めぐりでは、
呼吸と姿勢の評価をもとに、胸郭や横隔膜、腹部の動きを整える施術も行っています。
「息が浅い」「集中できない」「姿勢が安定しない」
そんなお悩みの裏に、“呼吸の問題”が隠れているかもしれません。
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博多からだ想い整体院めぐり
〒812-0011
福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目12-3
玉井親和ビル 3-B
執筆者:鈴木 貴英(柔道整復師・トレーナー)
呼吸と動作の再教育を専門とし、慢性痛・自律神経・姿勢改善にアプローチ。
「体の感覚を取り戻す」ことをテーマに、心身の調和をサポートしています。
