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【呼吸のお話④】〜呼吸と自律神経の関係〜

博多駅から徒歩8分
からだ想い整体院めぐりの鈴木です。

今回は「呼吸と自律神経の関係」についてお話しします。

頭痛、肩こり、胃の不調、眠りが浅い、めまい、疲れが取れない…

症状がいくつも重なり、何を改善すればいいのかわからなくなることはありませんか?

ひとつ調子が良くなったと思えば、別の不調が出てくる…


その不調の裏には、呼吸と自律神経の誤作動が関わっていることが多くあります。

そして、この誤作動はあなたの体が弱いから起きているのではありません。


体はあなたを守るために必要な反応を続けてきただけ。
その結果、緊張と休息のスイッチが切り替わらなくなっている状態とも言えます。


自律神経とは?

自律神経は、あなたが意識しなくても心と体の働きを自動で調整してくれる仕組みです。

  • 交感神経(活動・緊張・戦うモード)

  • 副交感神経(リラックス・回復・休むモード)

この2つが適切に切り替わることで、元気に動き、必要なときに休むことができます。


大切なのは、どちらが優位かではなく、状況に応じて切り替えられるかということです。

そのスイッチ役として大きな役割を担っているのが、呼吸です。


なぜ呼吸が自律神経のスイッチなのか?

呼吸は、唯一、意識しても無意識でもコントロールできる特別な働きです。

  • 早く浅い呼吸は交感神経を優位にし、緊張や不安が高まる

  • ゆっくり吐く呼吸は副交感神経を働かせ、心身を落ち着かせる

特に「吐く」ことが重要です。
吐く時間が短いほど、体は休むモードに切り替わりにくくなります。

また呼吸の質を左右する二酸化炭素(CO₂)が不足すると、脳は「息が足りない」と判断し、体を守るため交感神経を強めます。


つまり、呼吸が浅い状態とは、体が常に戦闘モードで緊張し続けている状態なのです。


呼吸と自律神経の誤作動で起こりやすい不調

呼吸が乱れ、自律神経が切り替わらなくなると、次のような不調が現れやすくなります。

頭痛

呼吸が浅いと、首や肩周りの筋肉が硬くなり、血流が低下します。脳への酸素供給が不足し、緊張型頭痛が起こりやすくなります。


肩や首のコリと頭痛がセットで起きる人は、呼吸が浅いサインです。

肩こり・首こり

横隔膜が働かない分、首や肩の筋肉が呼吸の代わりをしてしまい、慢性的な緊張が生まれます。


マッサージでほぐしてもすぐ戻る場合、原因は筋肉ではなく、呼吸のパターンにあることが多いです。

胃腸の不調

浅い呼吸では横隔膜が上下に動かず、内臓の動き(ぜん動運動)や血流が低下します。


胃が重い、食後に眠くなる、便通の乱れは「呼吸が内臓に届いていない」サインです。

ストレス胃と感じている症状の中には、呼吸が関わるケースも多くあります。

睡眠の質が低下する

呼吸が浅く交感神経が張りつめたままだと、寝ていても脳と体が休めません。


寝つきが悪い、夜中に目が覚める、朝スッキリしないという場合は、自律神経の切り替えができていない状態です。

めまい・ふらつき

呼吸が浅いと、酸素は吸えていても細胞へ届きにくくなり、脳が過敏または過緊張になります。


自律神経の乱れが平衡感覚に影響し、ふわふわしためまいにつながることがあります。


検査で異常がないのになぜかふらつく場合、呼吸が関係している可能性があります。

バッテリー切れのような疲労感

何もしていなくても疲れる、寝ても回復しない。
これは体力不足ではなく、自律神経の疲労の可能性があります。


交感神経が働き続け、緊張アクセルが踏みっぱなしになっている状態です。


なぜ誤作動が起こるのか?

自律神経の誤作動は、あなたが悪いわけではありません。

体は、過去のストレス、睡眠不足、姿勢の崩れ、呼吸の乱れなどからあなたを守るため、緊張モード(交感神経)をONにし続けてきただけです。


問題は、安全になってもスイッチが切れなくなること。
その積み重ねが「誤作動」として現れます。

呼吸は、その誤作動をやさしくリセットする方法のひとつです。


まず整えるべきは「呼吸の質」

呼吸が整うと、自律神経は自然とバランスを取り戻し始めます。


そこで最初の一歩として取り入れたいのが、5−5−5の呼吸法です。

  1. 鼻から5秒吸う

  2. 鼻から5秒かけて吐く(難しければ口でも可)

  3. 吐き切って5秒止める

この「吸う・吐く・止める」を同じ長さで行うことで、呼吸のリズムが整い、自律神経の切り替えが自然と起こりやすくなります。

ポイントは、深く吸おうとしないこと。
ゆっくり行うことで、体はリラックスモードに入りやすくなります。

1日3セットから始め、慣れてきたら8−8−8、理想は10−10−10と伸ばしていくのがおすすめです。

呼吸が整うと、体の力みが抜け、心が落ち着き、判断力や集中力も戻ってきます。


土台が整うことで、体は本来の機能を発揮できるようになります。


まとめ:全ての不調に共通する“入り口”

頭痛、肩こり、胃腸の不調、睡眠、めまい、慢性疲労。
これらがバラバラに見えても、根っこに「呼吸と自律神経の誤作動」が隠れていることは珍しくありません。

呼吸を整えることは、ただ深呼吸することではありません。


体が本来の機能を取り戻し、必要なときにON、休むときにOFFできる状態に戻すことです。

不調のある部分だけを見るのではなく、呼吸を通して体全体を見ることで、これまで見えていなかった原因が浮かび上がってきます。

もし、これらの不調が続いているなら、一度ご自身の呼吸がどうなっているか評価を受けてみてください。
体は気づいた瞬間から変わり始めます。


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執筆者:鈴木 貴英(柔道整復師・トレーナー)
呼吸と動作の再教育を専門とし、慢性痛・自律神経・姿勢改善にアプローチ。
「体の感覚を取り戻す」ことをテーマに、心身の調和をサポートしています。

鈴木貴英

鈴木貴英

【柔道整復師・トレーナー】 呼吸と動作の専門家として、姿勢・呼吸・自律神経・パフォーマンスの関係性をもとに、整体とトレーニングを組み合わせた「呼吸×動作アプローチ」を行っています。 どこに行っても良くならない慢性的な痛みや不調、自律神経の乱れ、姿勢や動作を改善し、人生のパフォーマンスアップを目指します。

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