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【呼吸のお話⑤】〜鼻呼吸トレーニングの基本〜

博多駅から徒歩8分
からだ想い整体院めぐりの鈴木です。

今回は「鼻呼吸トレーニングの基本」についてお話しします。

あなたは普段、無意識のうちに“口”と“鼻”のどちらで呼吸していますか?

私たち人間は本来、鼻で呼吸する生きものです。
しかし、現代では気づかないうちに口呼吸が癖になっている人が非常に増えています。

・日中気づくと口が少し開いている
・寝ている時に口呼吸になっている
・鼻が詰まりやすく、鼻呼吸が苦しい

こうしたサインがあるなら、鼻呼吸の機能が低下している可能性があります。

実は、鼻呼吸ができているかどうかは、体が本来の機能を発揮できているかを示す大切な指標です。


まずは一緒に、あなたの呼吸をチェックしてみましょう。


鼻呼吸できている?セルフチェック

静かに深呼吸を1〜2回して、以下を確認してみてください。

  • 吸った時に胸が大きく動き、肩が上がる

  • お腹が前にだけポコッと膨らむ

  • 肋骨が横や後ろに広がらない

  • 鼻が詰まりやすく、口を閉じ続けるのがつらい

  • 集中すると口が開いてしまう

  • 軽い運動ですぐ口呼吸になる

これらに当てはまる場合、「鼻呼吸がうまく機能していないサイン」です。

胸と肩だけが上下する呼吸は、横隔膜ではなく首や肩で呼吸している状態。体が緊張モードになりやすく、疲れが抜けません。


なぜ鼻呼吸が大切なのか?

鼻呼吸には、口呼吸にはない重要な働きがあります。

鼻呼吸の5つの役割

  1. 空気を温め・加湿し、肺を守る
    乾燥した冷たい空気は、そのまま肺に入ると負担になります。

  2. フィルター効果でウイルスや埃を防ぐ
    鼻毛や鼻粘膜が外敵の侵入を防ぎ、免疫力を支えます。

  3. 一酸化窒素(NO)が血管を広げ、酸素を届ける
    鼻呼吸で取り込まれるNOは、酸素が体に届きやすい状態をつくります。

  4. 舌の位置が整い、姿勢と気道を安定させる
    鼻呼吸では舌が上あごに収まり、気道が確保されやすくなります。

  5. 自律神経のスイッチを整える
    鼻呼吸は、副交感神経を働かせ、心身を落ち着かせます。

鼻呼吸は、呼吸・免疫・姿勢・神経をつなぐ入口。
“身体機能のスタート地点”と言えるほど大切です。


口呼吸が続くと何が起こる?

鼻呼吸がうまくできないと、体は代わりに口で呼吸をするようになります。


しかし、口呼吸は体にさまざまな悪影響をもたらします。

  • 横隔膜が十分動かず、浅く速い呼吸になる

  • 首や肩の補助呼吸筋が過緊張し、こりやすくなる

  • 姿勢が崩れ、顎が前に出やすくなる

  • 喉が乾き、免疫力が下がる

  • CO₂が減りすぎ、酸素が細胞に届きにくくなる

さらに、口呼吸が続くことは顔の発育や歯並びにも影響します。

口が開き、舌が下がると、上あごが十分に広がらず、顔が縦に長く見えたり、口元が前に出やすくなることがあります。

鼻呼吸は“顔と姿勢の成長”にも深く関わっています。


今日からできる鼻呼吸トレーニング(3つの基本)

ここからは、今日から自宅で始められる鼻呼吸トレーニングをご紹介します。無理なく、ゆっくり取り組みましょう。

1)5−5−5呼吸法(呼吸の土台づくり)

  1. 鼻から5秒吸う

  2. 鼻から5秒かけて吐く(難しければ口でも可)

  3. 吐き切って5秒止める

この「止める」時間が、CO₂への耐性を育て、呼吸のリズムを整えます。

1日3セットから始め、慣れてきたら8−8−8、理想は10−10−10を目指しましょう。

2)舌の位置リセット(舌位トレーニング)

鼻呼吸の鍵は、舌の位置です。
正しい舌の位置は、上あご全体に舌が収まっている状態。

意識して以下を行ってみてください。

  • 奥歯は軽く離す

  • 舌を上あご全体にピタッとつける

  • 唇を優しく閉じる

舌が上がると気道が広がり、首や肩の緊張も抜けやすくなります。

3)片鼻呼吸(Air Hunger Drill)

  1. 右鼻を軽く閉じ、左鼻で5秒吸う

  2. 左鼻を閉じ、右鼻から5秒吐く

  3. 反対側も同じように行う

1〜5往復。無理のない範囲で大丈夫です。

片鼻呼吸は、鼻の通りを改善するだけでなく、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
落ち着きたい時、集中したい時にもおすすめです。


まとめ:鼻呼吸は体の機能を取り戻す第一歩

鼻呼吸は、体のさまざまな機能をつなぐ“入り口”です。
逆に、鼻呼吸がつらい状態が続いているなら、その裏には

  • 姿勢の乱れ

  • 呼吸筋の機能低下

  • 自律神経のバランス不良

  • 舌や口周りのクセ

が隠れている場合があります。

まずは「私、鼻で呼吸できているかな?」と気づくこと。そこから体は、必ず変わり始めます。

一度、ご自身の呼吸がどうなっているか評価を受けてみてください。

呼吸から整えることは、あなた本来の状態を取り戻すきっかけになります。


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執筆者:鈴木 貴英(柔道整復師・トレーナー)
呼吸と動作の再教育を専門とし、慢性痛・自律神経・姿勢改善にアプローチ。
「体の感覚を取り戻す」ことをテーマに、心身の調和をサポートしています。

鈴木貴英

鈴木貴英

【柔道整復師・トレーナー】 呼吸と動作の専門家として、姿勢・呼吸・自律神経・パフォーマンスの関係性をもとに、整体とトレーニングを組み合わせた「呼吸×動作アプローチ」を行っています。 どこに行っても良くならない慢性的な痛みや不調、自律神経の乱れ、姿勢や動作を改善し、人生のパフォーマンスアップを目指します。

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