博多駅から徒歩8分
からだ想い整体院めぐりの鈴木です。
めまいが起きて耳鼻科を受診した。
検査では「異常なし」。
脳の検査でも特に問題はなかった。
薬を飲んで症状は少し落ち着いたけれど、
ふらつく感じは残っている。
次にいつめまいが出るのか分からず、不安が消えない。
こうした状態で悩んでいる方は、決して少なくありません。
■ 「原因」と「今の状態」は同じとは限らない
めまいが起きたとき、
BPPV(良性発作性頭位めまい症)など、
耳の器質的な問題が原因になることもあります。
その場合は、専門医療による対応がとても重要です。
ただ、
急性期の強い回転性めまいが落ち着いたあとも、
ふらつきや不安定感が続く人がいます。
ここで大切なのは、
「最初にめまいが起きた原因」と
「今も不安定さが続いている理由」は、
必ずしも同じではない、という視点です。
■ 体は「感覚を組み合わせて」安定を判断している
私たちの体は、
一つの感覚だけで姿勢や安定を決めているわけではありません。
・視覚(目からの情報)
・前庭覚(頭の動きや傾き)
・体性感覚(筋肉や関節の感覚)
これらの情報を脳が組み合わせながら、
「今の姿勢は安定しているか」
「安全に動けるか」
を判断しています。

つまり、
どれか一つが正常でも、
組み合わせがうまくいかなければ、
体は安定を感じにくくなります。
■ 前庭覚は「原因」ではなく「材料のひとつ」
めまい=前庭覚(三半規管・耳石器)の問題、
というイメージを持っている方は多いと思います。
確かに前庭覚は、
バランスを感じるうえで重要な感覚です。
ただ、
前庭覚は「単独でめまいを起こす原因」
というよりも、
姿勢や安定を判断するための
材料のひとつ、と考える方が自然です。
前庭覚の情報だけでは足りず、
視覚や体性感覚とうまく噛み合わないと、
脳は「安定している」と判断しきれません。
■ 感覚が統合されないと、体はどうなるか
感覚の情報がうまく揃わない状態では、
体は無意識にこう判断しやすくなります。
「まだ完全に安全とは言えない」
すると体は、
・筋肉を固める
・動きを小さくする
・慎重な姿勢を取り続ける
といった反応を選びます。
この状態では、
安静にしているつもりでも、
体は常に緊張したままになります。
結果として、
自律神経が交感神経優位になり、
疲れがとれないことでふらつきや不安定感が悪化する
という悪循環に陥りやすくなります。
■ なぜ「異常なし」でも困り続けるのか

医療機関の検査では、
・器質的な異常
・明確な損傷
を見つけることが得意です。
一方で、
・目の使い方(視覚)
・バランス機能(前庭覚)
・体の歪みや使い方のクセ(体性感覚)
・感覚の統合(脳の働き)
といった部分は、
数値や画像では捉えにくい領域です。
そのため、
「異常はない」
と言われたあとも、
体としては安定を感じられず、
不調が続くケースがあります。
■ 不調の原因を「もう一段深く」見るということ
めまいやふらつきがあると、
どうしても「耳」や「自律神経」に
原因を求めがちです。
もちろん、それらが関係している場合もあります。
ただ、
体がどんな感覚を頼りに、
姿勢や動きを判断しているのか、
という視点を持つことで、
見え方は変わってきます。
視覚はどう使われているか。
前庭覚は適切に刺激されているか。
体性感覚ははっきりしているか。
これらが少しずつ噛み合ってくると、
体は「安全だ」と判断しやすくなり、
過剰な緊張が下がっていくことがあります。
■ まとめ
めまいやふらつきが続く背景には、
感覚そのものではなく、
感覚の組み合わせや使われ方が
影響していることがあります。
急性期の原因が落ち着いたあとも、
体の状態は次のフェーズに移っています。
もし、
「検査では異常なしと言われたけれど、まだ困っている」
と感じているなら、
感覚と姿勢制御という視点から、
体の状態を見直してみることも、
ひとつの手がかりになるかもしれません。